研究紹介
高速パターンマッチング回路の構成
パターンマッチングは、現在、色々なところで使われています。
例えば、毎日使っているインターネットでは、データ転送、アクセス制御、ウイルス検出、迷惑メイル検出などで使用されています。これらの仕事は、ソフトウエア(つまり、パソコンなどで行うことも可能ですが、処理に時間がかかります。従って、高速にするために、専用ハードウエアを使用します。パソコンで使用されているマイクロプロセッサ(MPU)は、どのような処理も可能なるように設計されているため、パターンマッチングには不要な部分が多数あります。
本研究で使用する回路は、パターンマッチング専用で、通常のMPUに比べて数倍高速です。
また、このような専用回路を多数(100台から1000台)並列に使用することにより、汎用MPUで実現したシステムに比べ、数百倍から数千倍高速なシステムを実現します。ただ、固定の回路では、日々進化するインターネットには、対応できません。
本研究室では大量のメモリを使用したパターンマッチング回路を研究しています。メモリを使うことにより、処理内容を自由に変更できます。
高速パターンマッチングは、情報検索、バイオ・インフォマティックス(核酸DNAのマッチング)
やバイオ・メトリックス(指紋、署名、顔写真などを用いた個人認証)にも重要な技術です。
その他の研究テーマ
- 論理関数表現のためのデータ構造
- 新しいタイプのプログラマブル論理素子
- EXORを用いた論理設計
- FPGA(書換え可能なLSI)の設計理論
- 論理回路の複雑度解析
研究室紹介
研究室に入って最初の6か月間は、データ構造及、プログラミング、およびFPGA設計に関する基本的事項を勉強する。
アルゴリズムとデータ構造に関しては、教科書の輪講を行う。
プログラムに関しては、パソコンを用いてC言語の使用法を修得する。FPGAは、学習用ボードを用いる。
後半の6カ月は各人に別々の研究テーマを与える。最終的なテーマは本人の能力、適性、希望を考え9月までに決定する。