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LSI設計 (中村 和之)


科目名: LSI設計 (01) 
担当教員: 中村 和之 (マイクロ化総合技術センター) nakamura@cms.kyutech.ac.jp
対象分野科目 選択必修科目 2単位
3年 後期 月曜3限目 1301講義室

授業の概要

大規模集積回路(LSI)技術は、IT技術の中核をなす基幹技術となっており、今日、我々の周りにある機器、全てに応用されているといっても過言ではない。微細加工技術の進展により、設計ルールは、数十ナノメータにまで縮小し、10億を越えるトランジスタが、1チップ上に集積化可能となっている。本講義では、LSI設計の基本となる、トランジスタレベルでのアナログ設計と、ハードウエア記述言語(HDL)によるデジタル設計の2つの設計手法を学習し、さらに、それぞれの演習課題を通して、実践的なLSI設計技術を体得させる。

カリキュラムにおけるこの授業の位置付け

デジタル回路、アナログ回路の基礎として、「論理設計」、「電子回路IE」、「集積回路工学」の科目を履修していることが好ましい。

授業項目 (授業計画)

(1) MOSトランジスタとCMOS回路の基本動作

(2) 回路シミュレータSPICEによるアナログ回路設計と演習

(3) 大規模LSIの設計法とハードウエア記述言語(HDL)

(4) Verilog-HDLによる8bitマイクロプロセッサの設計及び演習

(5) 期末試験

授業の進め方

講義では、SPICEによる回路設計と、Verilog-HDLによる論理回路設計の方法を教授し、理解を深めるためにほぼ毎回、講義内容に関する小テストを行う。演習では、実際にLSI設計用ツールを利用して、各自の設計結果を各シミュレータにより動作させることで、デバッグや動作確認を行う。

授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)

この講義は、電子情報工学科の目標(C):「電子工学の知識や技術の基礎的な素養を深め,応用に関する専門性を獲得する」を達成し、今日のコンピュータシステム実現に不可欠となっているLSI技術に関して、最先端のLSI設計技術についての理解を深め、その専門性を深めるために、次のことを目標とする。

(1) 回路シミュレータの利用方法を習得する
(2) トランジスタレベルでのアナログ回路の設計法を習得する
(3) 論理シミュレータ・論理合成ツールの利用法を習得する
(4) マイクロプロセッサの設計演習を通じて、LSIの設計法を十分に理解する。

成績評価の基準および評価方法

(1)(3)については、小レポートと期末試験により評価(40%)し、(2)(4) についてはそれぞれの演習課題に対するレポート(30%+30%)により評価する。

キーワード

集積回路、CMOS、LSI設計、システムLSI、SPICE、Verilog、HDL、CPU、マイクロプロセッサ

教科書

講義時に資料を配付する。

参考書

  • 「VLSI工学 -基礎・設計編-」岩田穆、コロナ社
  • 「CMOS集積回路 —入門から実用まで—」榎本忠儀、培風館
  • 「入門Verilog-HDL記述」小林優、CQ出版社

備考