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計算機通信基礎 (尾家 祐二)


科目名: 計算機通信基礎 (01) 
担当教員: 尾家 祐二 (大学院情報工学研究院電子情報工学研究系) oie@cse.kyutech.ac.jp
対象分野科目 必修科目 2単位
2年 後期 月曜4限目 1305講義室

授業の概要

計算機通信網(コンピュータネットワーク)、特にインターネットにおいて利用可能な代表的なネットワークサービスの仕組みを理解し、そのための要素技術を紹介する。そして、ネットワークの相互接続および機能の階層化について解説する。さらには、計算機通信網を構築するために必要な種々のネットワーク技術に関する基本的な事項を理解することを目的とする。

カリキュラムにおけるこの授業の位置付け

本講義は通信システムを支える種々の技術の基礎を学ぶばかりでなく、それらの相互の関連性を理解することによって、通信に関連する他の講義(「情報理論」等)で取り上げられる内容をさらに理解することに有効である。

授業項目 (授業計画)

(1) ネットワーク利用の現状 - インターネット,LAN,モバイル通信,ワイヤレス通信

(2) インターネットの体験 – ネットワークの効用とWWW

(3) インターネットの体験 – 電子メール

(4) インターネットの体験 – インターネットサービスを支える仕組み

(5) インターネットの体験 – インターネット接続(LAN,設定)

(6) インターネットの実験 – DNS,データの到達性、経路など

(7) インターネットの体系 – 通信の形態とハードウェアの要素

(8) インターネットの体系 – ソフトウェアの構造とネットワークの構造

(9) インターネットの体系 – プロトコルの役割(TCP/IPプロトコルスイート)

(10) インターネットの体系 – ネットワーク相互接続

(11) インターネットの技術 – 経路制御、誤り制御

(12) インターネットの技術 – フロー制御と輻輳制御

(13) インターネットの始まりと発展 – 歴史、利用状況、管理機構

授業の進め方

計算機通信システム、特にインターネットを構成している基本的な設計方針が理解できる様に配慮して講義を行う。また、ある機能を実現するために種々のプロトコルが開発されており、それらの特質を比較して理解できるよう配慮する。

授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)

電子情報工学科の目標(C-3-2)に掲げられている「コンピュータネットワークの理論や方法、実践的な応用例について理解」させるための講義を行なう。具体的には以下を目標とする。

(1) インターネットを体験する立場でネットワークの仕組みを理解させる。

(2) 実験を通じてインターネットの仕組みを理解させる。

(3) インターネットの仕組みの概要を体系付けて理解させる。

(4) インターネットの基本技術について機能と仕組みを理解させる。

(5) インターネットの歴史的経緯および現在の状況を理解させる。

成績評価の基準および評価方法

上記の具体的な達成目標のうち、(1),(2)については、中間試験(20%)を行い、さらに(2)についてはレポートの内容によっても評価する(20%)。(3),(4),(5)については期末試験(60%)により各目標の達成度を総合的に評価する。なお、必要に応じて再試験を一度実施する場合がある。再試験は60点を満点とする。

キーワード

コンピュータネットワーク、インターネット、ネットワーク技術

教科書

尾家祐二他著:インターネット入門(岩波講座「インターネット」第1巻)(岩波書店)2001年3月

参考書

備考