物理数学基礎 (馬場 昭好)
科目名: 物理数学基礎 (01) Fundamentals of Applied Mathematics
担当教員: 馬場 昭好 (マイクロ化総合技術センター) baba@cms.kyutech.ac.jp
対象分野科目 選択科目 2単位
1年 後期 火曜5限目 2101講義室
授業の概要
物理数学は科学・工学など全ての学科の基礎となる学問である。数学の基本概念を物理現象と対応させ講義することにより、物理現象を数学という言語で記述できるようになること、さらには方程式の解より物理現象をイメージできるようなることを目的とする。
カリキュラムにおけるこの授業の位置付け
受講にあたっては、他の科目の履修を前提としないが,以下の科目の基礎となる。「基礎物理学I,IIE」、「電磁気学I,II」、「現代物理学I,II」、「電気回路IE,IIE」、「電子回路IE,IIE」、「電子物理」、「半導体工学」、「磁性体工学」、「電子マテリアル工学」、「集積回路設計」、「LSI回路」。
授業項目 (授業計画)
- (1) 物理と数学のかかわり
- (2) 1変数関数の微分・積分
- (3) 多変数関数の積分
- (4) 近似計算(テーラー展開)
- (5) 近似計算演習
- (6) 常微分方程式と物理現象
- (7) 中間試験
- (8) ベクトルの基礎
- (9) ベクトル量とスカラー量
- (10) 微分演算子・ベクトルの傾き・発散・回転
- (11) 偏微分方程式と物理現象(マクセル方程式)
- (12) フーリエ級数展開の基礎
- (13) フーリエ級数展開・変換
- (14) 期末試験
- (2) 1変数関数の微分・積分
授業の進め方
本講義は、上記項目に関連する講義を行う。講義中には質問を行うことで理解力を確かめる。さらに、レポート(宿題)を課す。講義・演習時には積極的な質問を歓迎する。
授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)
電子情報工学科の目標(B)に挙げられている「自然科学に対する理解を深め、情報科学、数学、物理学などの基礎学力を育成する。」を達成するために、本講義では次のことを達成目標とする。
- (1) 物理現象を数学で記述する方法を理解する。
- (2) 数式で記述された方程式および解より物理現象を理解する。
- (3) 数式の背景にある考え方を理解する。
- (2) 数式で記述された方程式および解より物理現象を理解する。
成績評価の基準および評価方法
「授業の達成目標(学習・教育目標との関連)」に掲げた(1)?(3)の達成度評価は、講義中の質問における回答(10%)、中間試験の成績(20%)および期末試験の成績(70%)により評価する。
キーワード
微分、積分、テーラー展開、マクローリン展開、ベクトル場、ベクトル解析、フーリエ級数、微分方程式
教科書
特に指定はしない。
参考書
- 長沼伸一郎著:「物理数学の直感的方法(第2版)」(通商産業研究者)
- 一石賢著:「道具としての物理数学」(日本実業出版社)
- 金谷健一著:「これなら分かる応用数学教室-最小二乗法からウェーブレットまで-」(共立出版)