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電子回路 II E (甲木 昭彦)


科目名: 電子回路 II E (01) Electronic Circuits IIE
担当教員: 甲木 昭彦 (大学院情報工学研究院電子情報工学研究系) katsuki@cse.kyutech.ac.jp
対象分野科目 選択必修科目 2単位
3年 後期 木曜3限目 1202講義室

授業の概要

電子回路のうち、大振幅動作回路を扱う。小信号動作回路については線形化近似できるので、重ね合わせの理を用いて直流バイアス信号と交流信号成分とに分け、後者を小信号等価回路により周波数領域で解析できた。これに対して、本講義で取り上げる回路では、大振幅動作により非線形性が顕著になることから、波形を基に時間領域で解析を行う。また電力を扱う回路では、信号処理回路とは異なり、電力損による発熱が重要な問題となるため、放熱設計等についても学ばせる。

カリキュラムにおけるこの授業の位置付け

「電子回路IE」で履修した内容の理解を前提とする。

授業項目 (授業計画)

(1) LC発振回路

(2) 水晶発振回路

(3) RC発振回路

(4) A級電力増幅回路

(5) B級電力増幅回路

(6) C級電力増幅回路

(7) トランジスタのスイッチ動作

(8) ダイオードのスイッチ動作

(9) 積分回路等の波形変換回路

(10) シュミットトリガ回路等の波形操作回路

(11) 期末試験

授業の進め方

上記の項目に関する講義のほか、計算問題等を適宜レポートとして課す。

授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)

この授業は、次のことを達成目標とする。
(1)電子情報工学科の学習・教育目標(C-1)を達成するため、「電子回路IE」で習得した増幅回路の知識を更に深め、新しい概念を必要とする大振幅、非線形回路を理解する
(2)大振幅、非線形の基礎的概念を理解する
(3)発振器の学習を通じて小信号増幅器の応用を理解する

成績評価の基準および評価方法

達成目標に掲げた目標の達成度について、(1)については、演習課題に対するレポートの内容により評価する(30%)。(2)および(3)については、期末試験により各目標の達成度を総合的に評価する(70%)。これらの合計を100点満点に換算して評価する。必要に応じて再試験を行う場合がある。その場合、再試験の成績は75点満点で評価する。

キーワード

電子回路,ダイオード,トランジスタ,大振幅動作,スイッチ動作,波形変換回路,波形操作回路,パルス発生回路

教科書

  • 押山保常、相川孝作、辻井重男、久保田一:改訂電子回路(コロナ社)

参考書

  • 原田耕介、二宮 保、中野忠夫:基礎電子回路(コロナ社)
  • 小柴典居:パルス・ディジタル回路(第2版)(オーム社)
  • 田丸啓吉:パルス・ディジタル回路(昭晃堂)
  • T. F. Bogard, Jr., J. S. Beasley, and G.Rico: Electronic Devices and Circuits (6th ed.) (Prentice Hall)

備考