電子回路 I E (甲木 昭彦)
科目名: 電子回路 I E (01) Electronic Circuits IE
担当教員: 甲木 昭彦 (大学院情報工学研究院電子情報工学研究系) katsuki@cse.kyutech.ac.jp
対象分野科目 必修科目 2単位
3年 前期 木曜4限目 2101講義室
授業の概要
電子回路は、トランジスタなどの能動素子を含む回路で、本質的に非線形である。非線形回路は、線形回路とは異なりいつも同じ手法で解析できるとは限らない。実用に供されている電子回路の種類は極めて多いが、代表的な回路について基本的な動作を考え理解する訓練をしておけば、新しい回路に遭遇した際あるいは考案する際に動作を予測できる能力を養える。講義では、波形が正弦波のように連続な、いわゆるアナログ電子回路のうち、小振幅動作回路を扱う。
カリキュラムにおけるこの授業の位置付け
「電気回路E」および「回路とシステム」で履修した内容の理解を前提とする。
授業項目 (授業計画)
- (1) 半導体の基礎
- (2) ダイオードの動作と基本特性
- (3) トランジスタの動作と基本特性
- (4) FETの動作と基本特性
- (5) トランジスタのバイアス回路
- (6) T形等価回路によるトランジスタ増幅回路の解析
- (7) hパラメータによるトランジスタ増幅回路の解析
- (8) FET増幅回路
- (9) 差動増幅回路
- (10) 演算増幅器による増幅回路
- (11) 増幅回路の周波数特性・安定性
- (12) 期末試験
- (2) ダイオードの動作と基本特性
授業の進め方
上記の項目に関する講義のほか、計算問題等を適宜レポートとして課す。
授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)
この授業は、次のことを達成目標とする。
(1)電子回路に関して基礎的な知識を修得する
(2)電子情報工学科の学習・教育目標(C-1)を達成するために最低限必要な電子回路を理解する
(3)電子回路の考え方を習得する
成績評価の基準および評価方法
達成目標に掲げた目標の達成度について、レポートの結果(30%)および期末試験(70%)の合計を100点満点に換算して評価する。必要に応じて再試験を行う場合がある。その場合、再試験の成績は75点満点で評価する。
キーワード
電子回路,ダイオード,トランジスタ,FET,等価回路,差動増幅回路,演算増幅器
教科書
- 押山保常,相川孝作,辻井重男,久保田一:改訂電子回路(コロナ社)
参考書
- 藤井信生: アナログ電子回路(昭晃堂)
- 原田耕介、二宮 保、中野忠夫: 基礎電子回路(コロナ社)
- 志村正道: 電子回路[リニア偏](第2版)(昭晃堂)
- D. L. Schilling and C. Belove: Electronic Circuits — Descrete and Integrated –(3rd ed.) (McGraw-Hill)