応用解析学 (鶴 正人)
科目名: 応用解析学 (01) Applied Analysis
担当教員: 鶴 正人 (大学院情報工学研究院電子情報工学研究系) tsuru@cse.kyutech.ac.jp
自然科学科目 必修科目 2単位
2年 前期 月曜5限目 2101講義室
授業の概要
微分積分、ベクトルや行列などの基本的概念を、最終的な目的である現実の問題や現象のモデル化及び解析に結び付けるために必要な発展的事項として、積分の拡張、特殊関数、フーリエ級数、偏微分方程式などを講義する。
カリキュラムにおけるこの授業の位置付け
「解析I,II」及び「線形代数I,II」の履修を前提とし、それらの基本的概念から各専門科目における個別の数理的解析手法への橋渡しとして位置づけられる。
授業項目 (授業計画)
- (1) 様々な関数の不定積分
- (2) ルベーグ積分と収束定理
- (3) 多変数関数の積分(フビニの定理、変数変換)
- (4) ガンマ関数、ベータ関数、スターリングの公式
- (5) べき級数
- (6) フーリエ級数
- (7) ベッセルの不等式とパーセバルの等式
- (8) 熱伝導方程式
- (9) 波動方程式
- (10) ラプラス方程式
- (11) 変数分離と固有値問題
- (2) ルベーグ積分と収束定理
授業の進め方
上記の項目に関する講義の他に、適宜、課外演習を課すこともある。期末テストを行う。
授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)
当学科の学習・教育目標のうち、「(B-2-2)解析学の基礎を理解している」を達成するために、微分積分、ベクトルや行列などの基本的概念の上に、精緻な式の変形や不等式の評価等の計算を介して、最終的な目的である現実の問題や現象のモデル化及び解析を行う能力を養うことを目標とする。具体的には以下の項目を目標とする。
- (1) 様々な関数の積分を深く理解する
- (2) 積分や級数で定義された関数の分析手法を理解する
- (3) フーリエ級数の基本事項を理解し、応用できるようになる
- (4) 2階線形偏微分方程式の基本事項を理解する
- (2) 積分や級数で定義された関数の分析手法を理解する
成績評価の基準および評価方法
前項の具体的達成目標(1)から(4)の達成度を、期末テストによって評価する。
キーワード
ルベーグ収束定理、フビニの定理、特殊関数、べき級数、フーリエ級数、2階線形偏微分方程式。
教科書
資料配付
参考書
- 大学演習応用数学 1; 吉田 耕作, 加藤 敏夫; 裳華房
- ルベーグ積分;溝畑 茂;岩波全書