確率論 (鶴 正人)
科目名: 確率論 (01) Theory of Probability
担当教員: 鶴 正人 (大学院情報工学研究院電子情報工学研究系) tsuru@cse.kyutech.ac.jp
自然科学科目 選択科目 2単位
2年 前期 火曜2限目 1204講義室
授業の概要
ランダム現象を数学的に捉えるための枠組み及びそれを解析するための数学的手法としての確率論を、情報工学における様々な問題に対する工学的道具の一つとして使いこなすために、確率変数、確率分布、確率的収束、さらには初歩的な確率過程などを講義する。
カリキュラムにおけるこの授業の位置付け
「解析I,II」及び「線形代数I,II」の修得を前提とする。「応用解析学」で履修する数学的解析手法と関連が深い。この授業の履修を前提とする科目には、数理統計および情報理論がある。確率論の基本概念は、情報工学に関わるあらゆる専門科目において利用される基礎的手法として位置づけられる。
授業項目 (授業計画)
- (1) ランダム事象と確率の概念
- (2) 条件付き確率と事象の独立
- (3) 確率変数と確率分布
- (4) 確率ベクトル、結合分布、周辺分布
- (5) 確率変数の期待値と分散
- (6) 標本平均、不偏分散、最ゆう推定
- (7) 大数の法則
- (8) 中心極限定理
- (9) 分布の収束
- (10) マルコフ過程
- (2) 条件付き確率と事象の独立
授業の進め方
上記の項目に関する講義の他に、適宜、課外演習を課す場合もある。期末テストを行う。
授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)
当学科の学習・教育目標のうち、「(B-2-3)確率・統計の基礎を理解している」を達成するために、ランダム現象を数学的に捉え、さらに解析するために不可欠な道具としての確率論を使いこなす能力を養うことを目標とする。具体的には以下の項目を目標とする。
- (1) 確率論に関する基本概念を理解する
- (2) 様々な確率分布や確率モデルを理解し、応用できるようになる
- (3) 分布の収束、漸近的性質に関する基本概念を理解する
- (2) 様々な確率分布や確率モデルを理解し、応用できるようになる
成績評価の基準および評価方法
前項の具体的達成目標(1)-(3)の達成度を、期末テストによって評価する。
キーワード
順列組み合わせ、確率変数、確率分布、期待値、分散、大数の法則、中心極限定理、マルコフ過程
教科書
- 宮沢 政清:確率と確率過程、近代科学社(現代数学ゼミナール)