離散数学 (温 暁青)
科目名: 離散数学 (02) Discrete Mathematics
担当教員: 温 暁青 (大学院情報工学研究院情報創成工学研究系) wen@ci.kyutech.ac.jp
自然科学科目 必修科目 2単位
1年 前期 火曜4限目 2101講義室
授業の概要
計算機科学、電気電子工学、通信工学等の基礎となる離散数学の基本概念として、集合、論理、関数、関係、及びグラフ等について講義することによって、組合せ論における基本的考えと離散的対象の数学的扱い方の教育を行う。さらに、応用上の重要性もあり、離散的な古典数学の代表でもある代数系に関して講義を行う。
カリキュラムにおけるこの授業の位置付け
本科目は、1年の前期に開講される授業科目であり、前提となる科目は存在しない。また、この科目は、情報科学を学ぶ上での基礎となる離散数学の主要部分を教育するものであり、上級学年におけるすべての情報専門科目の数学的基礎を与えるものである。
授業項目 (授業計画)
- (1) 集合の基礎
- (2) 論理と集合
- (3) 対応と集合の直積
- (4) 写像
- (5) 数学的帰納法と自然数
- (6) 無限の考え方とアルゴリズム
- (7) 中間試験
- (8) 2項関係
- (9) グラフ
- (10) グラフ理論入門
- (11) 根付き木と順序木
- (12) 演算と代数系
- (13) 半群、群、ブール代数
- (14) 復習
- (15) 期末試験
- (2) 論理と集合
授業の進め方
授業時間内では、上記スケジュールに沿った講義を行う。また、宿題レポートの提出を毎回課す。さらに、中間試験と期末試験を行う。
授業の達成目標 (学習・教育目標との関連)
この授業は、電子情報工学科の学習・教育目標(B-1-3)で掲げられている「離散数学の基礎に基づき、オートマトンや数学理論としてのグラフ理論を理解している」ことを達成するために,計算機科学の基礎である離散数学の基礎を理解し、集合、論理、関数、関係、及びグラフ等を利用して情報科学分野の諸問題を表現し、論理的に思考する能力を養うことを目標とする。
この授業は,具体的には次の事項を達成目標とする。
- (1) 集合、論理、関数、関係、及びグラフに関する基礎的概念を理解する。
- (2) 数学的帰納法の原理を理解する。
- (3) 情報科学分野の諸問題を離散数学を介して論理的に思考できるようになる。
- (2) 数学的帰納法の原理を理解する。
成績評価の基準および評価方法
達成目標に掲げた事項の達成度を、宿題レポート(10%)、中間試験(40%)、および期末試験(50%)などにより総合的に評価する。
キーワード
集合、関係、写像、帰納的関数、アルゴリズム、グラフ理論、代数系
教科書
- 「演習を中心とした情報の基礎離散数学」,小倉久和,近代科学社
参考書
- 「Discrete Mathematics and Its Applications」,K.H.Rosen,WCB/McGraw-Hill
- 「コンピュータサイエンスのための離散数学」,守屋悦朗,サイエンス社
- 「離散系の数学」,野崎昭弘,近代科学社